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マネキネコ(ゲームレビュー)

同人フリーゲームのレビューをしております。 たまに、アニメなどの話題も。

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制作:はっさく
ジャンル:短編ADV?


面白い趣向の短編ゲームを見つけたので、紹介します。


ご飯が大好きな主人公の最近のマイブームはしらすを食べること。
ある日の食卓、彼女は一匹の凛々しいしらすと目が合う。
すると、その凛々しいしらすは主人公に話しかけてきた。
しらすさんは彼女に一つ頼み事をするのですが……


しらすの賞味期限が過ぎるまでの3日間、しらすさんと一緒に過ごして、願いを叶えてあげましょう。


やたら性格イケメンなしらすがいきなりシャベッタアアアア!と思いきや、主人公も主人公でしらすにトキメいてしまうのには驚きました…。
本作は、ご飯好きな女の子がうっかり素敵なしらすさんに恋をしちゃう短編ADVと言えば良いのでしょうか。

ちなみに、ツッコミは何処にもいません。全体的にとってもシュール!


プレイし終わった時には、しらすとご飯が無性に食べたくなってしまいました。ちなみに私は、しらすと大根おろしを和えたやつにしょうゆをかけて食べるのが好きです。
あと、しらすにも生命ってあるんだよなと考えさせられました。当たり前の事なのですが、やっぱり食べ物へ感謝を示すのは大事ですね。


シュールな短編ゲームをやってみたい方は、是非遊んでみてください。

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制作:銀灯 (サークル活動停止 →追記:2015年9月にサークル活動再開
ジャンル:エイプリルフールADV(一部ボーイズ表現あり)



6年前、戸巻百華がデパートの爆発事故に巻き込まれ、この世を去った。

6年後、戸巻百華から、呼び出しの手紙が届いた。


当時、仲が良かった6人組の、一人除いた5人組。
呼び出された場所には、ノートパソコンが一台。
話によれば、誰かがあの日百華に嘘をついて、デパートへ呼び出したのだという。
偶然が招いた不幸に、百華は巻き込まれたのだという。


「一時間以内に、百華に嘘を吐いた犯人を探し出してください」


「一時間後に、この場所は爆破します」


きみに嘘をついたのは、はたして一体誰でしょう?


(制作サイトより引用)

去年のエイプリルフールゲームですが、面白かったので記事を書きたいと思います。
まだ現在の日付が四月のうちに!(笑)


サイトの紹介によれば、本作はなんちゃってミステリーのようです。制作者曰く、「こまけえことはいいんだよ!」とのこと。
また、ほんの少しですが、ボーイズラブ的表現が内容に含まれておりますので、苦手な方は要注意。


主人公・木之実八紀(コノミ ヤツキ)を含む男女6人の仲良しグループ。
6年前にその一人である戸巻百華(トマキ モモカ)が爆発事故で亡くなったことで、疎遠になってしまった5人でしたがある日、彼らのもとに百華の名前で手紙が届きます。

事故から6年後のエイプリルフールに集まった5人。彼らが集まった場所にはなぜかパソコンが一台置かれているのみ。
パソコン画面には、6年前、百華に嘘を吐いて彼女を死に至らしめた『嘘つき』を一時間以内に特定するようにという旨のメッセージが表示され、さらに一時間後、建物が爆破されると5人に宣告します。

お人よしな八紀、八紀の親友の瑞貴(ミズキ)、百華と仲良しだった和葉(カズハ)、ツンデレな河原、なぜか女装をしている葵といった個性的な面々が一時間の限られた時間の中、互いを疑ったり口論したりして6年前百華に嘘を吐いた『犯人』を見つけ出そうとするのですが…


選択肢によってEDは分岐しますが、ストーリーは基本一本道で、プレイに複雑な謎解きなどは必要ありません。
システム面の使い勝手も良く、ゲーム画面のデザインがクール。タイトル画面のくるくる回る文字や立ち絵のスライドアニメーションなど、演出面も凝ってておしゃれ。


ゲーム終盤では完全に瑞貴にいろいろと持っていかれました。
最初の印象では、八紀君にちょっと過保護なだけの人なのかと思っていたのですが、予想以上に彼はいろいろと病んでいましたね。瑞貴は本当に、気持ち悪い程に八紀のことが好きなんだな(笑)


一部選択肢に制限がかかっているため、プレイし始めでは結構あっけなくエンディングを迎えます。EDを三つまで見たあと、「アレ?これで終わり?」と不思議に思ったのですが、隠しエンドではプレイ中ずっと疑問に思っていた事が全て解決して、スッキリした気持ちで読み終えることができました。なるほどー!


エイプリルフールにまつわる、短編アドベンチャーゲームでした。

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制作:飼育小屋製作委員会
ジャンル:スタッカートシナリオ・ミステリ



人里離れた山奥に、不協和音が鳴り響く。

全身二十七箇所にも渡る刺傷を被害者に刻んだ猟奇殺人犯。
その所業の一部始終を目撃した一羽の鴉がいた。


鴉の名前は『ヤタ』。仲間と群れぬ孤高のはぐれ鴉。


―― スタッカート・シナリオについて ――
プレイヤーである“あなた”は8つの選択肢(移動場所)からひとつを
選ぶことができ、そこで起こるエピソードを見ることにより
1日を消費します。
選択できる日は6日間だけで、この間の行動が後の
エンディングに影響を及ぼします。


(ふりーむ! の紹介ページより引用しました)


2008年に配布されたゲームなのですが、何度プレイしても楽しめる、素晴らしい作品ですのでレビューを書こうと思います。
私が感想を書かなくとも、既にいろんな方から高評価を得ているので、レビューは何の参考にもならないと思いますが… 単純に、書きたいので書きます!


山奥で起きた猟奇殺人。一羽の鴉・ヤタ以外に事件の目撃者はいなかった。
ヤタは事件の全貌を探るため、様々な場所を徘徊していきます。
6日間のヤタの行動によって、様々なエンディングに分岐するシステム。


ちなみにゲームの最終目的は事件の真相を暴くことですが、寄り道してそれ以外のことをしても良く、全体的に自由度が高いADVなのも本作の大きな特徴。
犯人を追跡するも良し、病院で一人の少女と交流するも良し、人間を観察しても良しと様々な種類のシナリオで構成された濃密な物語が楽しめました。


「ヤタは自由だ。この世の誰よりも自由だ」


本作のテーマを如実に表しているフレーズだと思います。
気まぐれでかつ、好奇心に満ち溢れたヤタの生き様を追っていくようなシステムがすごく気に入ってます。


本作の主人公は、はぐれ鴉のヤタ。彼は一羽の鴉でありながら、人語を話すことができる程の知能の持ち主でもある、変わった鴉です。
ヤタはただ賢いだけでなく、時には普通の鴉のように本能に従順な行動を取ったり、ちょっと間抜けな一面を見せるユニークなやつでもあります。

思考や語り口は最初から最後まで一貫してハードボイルド調なのに対し、非常に好奇心が旺盛で、常に人間を観察しているときの彼の心理描写は必見。

「人は、どうして何の躊躇いもなく仲間を殺せるのか」といった疑問を持ち思索することもあれば、一人の人間の死体を前に「この肉をどうやって食べようか」と考えるなど、人間の主人公ならば絶対ありえなさそうな、動物ならではの描写が楽しめるのも本作の大きな魅力でしょう。


シリアスそしてハードボイルドなストーリーかと思いきや、ぶっ飛んだギャグエンドも実は複数存在しています。
真面目に事件を捜査しているつもりがとんでもないアレに巻き込まれたり、昔のギャグ漫画みたいな事になってしまったりと実にシュール。

メインエンディング以外の、こういった変ったサブエンディングをコンプリートするのも面白いです。


爽やかな余韻に浸れる真相解明エンドや、侍女と騎士エンドの心温まる感動的な〆ももちろん大好きなのですが、狂気に満ちた#7エンドのようなホラーチックな展開も好きですね。
ヤタの過去が判明するサブイベントも見ごたえアリ。


ミステリーだけでなく、シュールギャグや切なさ、ホラーなどといった要素も楽しめる、一粒で何度もおいしいADV。
興味を持った方は是非プレイしてみてください。難易度は少し高めですが、その分様々な感動を味わえると思います。

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制作:たぶんおそらくきっと 
ジャンル:ホラー絵本風AVG  
 
わたしのなまえはアイ
わたしが帰るこのみちは夜になるととってもくらくなる
   一人で帰るのはとてもこわい
   それにね、
   さいきんこのみちには
きゅうけつきがでるんだって

プレイ時間は30分~60分ほどの絵本風ホラーAVGです。
血描写がありますので苦手な方はご注意ください。
ENDは13種あります。
怖さはそれほどありません。

(制作サイトより引用)





ストーリーと可愛い絵に惹かれて、プレイしてみました。

「料理」、「奥様は惨殺少女」や「包丁さんのうわさ」などといった名作ホラーゲームを制作したサイト『たぶんおそらくきっと』さんの作品ということで、この作品もホラーな雰囲気漂うAVGとなっております。

主人公のアイちゃんが一人、夜遅くの帰り道に男の子に近づいたり、女の人に話しかけたり、なにもしなかったりするだけのストーリー。
登場人物はアイちゃん、少年のせちくんと女の人の三人。選んだ選択肢によって、この三人の関係性や行動などが大きく変化します。


さて、このゲームのジャンルは「ホラー」なのですが、流血表現は絵が可愛いデフォルメのため、凄惨さはさほどありません。
流血描写に耐性のある方ならば、余裕でプレイできると思います。が。

怖いところはきっちり怖いです。私は元々チキンなせいもありますが、時々ビビること少々。


この話で描かれる『怖さ』の根幹には、幼さと無邪気さ故に引き起こされる『残酷さ』が潜んでいます。
そういった、漠然とした感情からくる恐怖の表現が気に入りました。絵の可愛らしさも相まって、ほのぼのとグロテスクのギャップが激しい作風は個人的に好き。


…アイちゃんの正体はビジュアル的にどうみても[吸血鬼]なのは、最初から明白なのですが、そこで逆に、彼女の言う「きゅうけつき」とは一体何を指しているのだろうと考えながら、ストーリーを読み進めるのも面白い。

読みながら、せちくんをはじめとする人達のいう「きゅうけつき」と、アイちゃんの概念の食い違いの書き方が上手いなぁ、と感じたり。
それにしても、きちんと相手の事を思いやれるせちくんはとっても良い子だ。


メガネっ娘でさらに食いしん坊なアイちゃんカワイイ。しかし、無邪気過ぎるが故にいろいろ怖い事が起きたりしますが…。
そのかわり、■■■■を投げつられたりもしくはそれをうっかり食べちゃったりした後に、大泣きするわ目を回してその場に昏倒するわ…などといった一面が可愛らしい。アホの子かわいい。



ほのぼの時々ちょいグロ、そしてブラックな作風の絵本風ホラー。興味があるのなら、是非プレイしてみてください。お勧め。

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制作:NOSTALGIC GARDEN
ジャンル:学園青春サウンドノベル

※対象年齢12歳以上推奨

浅井悠一は、救いようのない遅刻魔。遅刻の罰則として、図書室の棚整理の手伝いを図書委員の渡辺渚とすることになったが…
学校内で噂になっている「願いが叶う本」をめぐる学園青春サウンドノベル。
自己中で、我侭で、愚かで、残酷で、不器用…そんな普通の少年少女のお話です。

(制作者様の説明文より引用)

本作はマルチエンディング形式のサウンドノベルとなっております。
「青春」サウンドノベルと銘打っていますが、この作品には青春の「さわやか」さ、「甘酸っぱ」さだけでは括りきれない程のちょっとした「凄み」があると思います。

初回プレイでは「浅井悠一」編からのみスタートします。彼のルート終了後に、タイトル画面に「渡辺渚」編が現れる仕組み。

まず、浅井悠一ルートでは二つのエンディングを見ることが出来ます。
ED1を最初に見た後に迎えたED2には衝撃を受けました。ED2の名前が「彼女の本当の願い事」である事を理解すると同時に、後から追い討ちの如くじわじわと寒気と恐怖を感じさせられました。
このエンドはとにかく救いがとことん無くて、ちょっと沈みました… 作品傾向が「ダーク」というのを念頭に置いても、心にグサリと来て困る。

『彼女』の心の歪みと残酷さをまざまざと見せ付けられたのと同時に、やっぱり人間は時に平気な顔してえげつない事をするものなんだなとしみじみ考えさせられました。


ED1とED2を迎えた後に渡辺渚ルートが開かれます。
彼女のルートの冒頭では、浅井悠一編を彼女の視点でなぞるように進みます。
浅井君の視点だけでは分からなかった、渡辺がどう思っていたのかがちょっとずつ判明していくのが楽しい。渡辺の毒舌もなかなかキャラにはまっていて良い感じです。

そして、後半にて渡辺が「願い叶えの本」と接触し、現れる選択肢により、願いを叶えるかどうかが決まるのですが…

ラストの読後感が爽やかで良かったです。
ED5で浅井君が取った、彼の男気溢れる決断に拍手を送りたい。


ちょっとダークで、爽やかな青春恋愛ノベル。興味があるのなら、是非プレイしてみてください。

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サイト名:11歳  
制作サークル:交信局
ジャンル:性別倒錯アドベンチャー


::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::

夜の街。
いつものように破壊活動を行う悪の組織と、
いつものように悪の組織を退ける正義の味方。

これはありふれた魔法少女の物語。

 魔法少女の正体が、
30歳の男性であることを除けば……


 心地良い時間は、ずっと続くものだと思っていた。

 
◆こんな人にオススメ◆ ●●●

・なんにでも萌えられる
・超展開が許せる
・魔法少女になりたい
・コーヒーを噴きたい
・おおらか
・寛容
・振り向かない

::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
(制作サイトの紹介ページより引用)


ジャンルは「性別倒錯アドベンチャー」という異色の作品。
他のレビューサイトでも、かなりの高評価だったので思い切ってプレイしたくなったのが本作を知ったきっかけです。

独特のタッチで大変可愛らしいグラフィックと、どことなく語り部風(?)な文体がゲームの雰囲気を盛り上げています。
いやー、魔法少女・メイプレードも悪の組織の女幹部・ユーマもどちらもカワイイ!

しかし、直前までサイトの紹介文に直前まで一抹の不安を感じつつもダウンロード、そしてプレイ。

結果、こういうのもコレはコレでアリだな!と思ってしまいました(笑)

可憐なメイプレードの正体が30歳ひきこもり男であるというのにも、最初衝撃を受けたのですが中盤で更に[ユーマまでもが男]であることが発覚します。
なんと、[それぞれの正体が男同士でありながら、お互いの偽りの姿に恋をしてしまった]というとんでもない事実。

これは一体、どうやって収拾つけるのやら…と見守っていると、予想の遥か斜めをかっ飛んでいった上にあそこへ着地させた展開には感服しました。

もういいよ、私の負けだ!(意味不明)末永くお幸せに!!

クリア後のエンディングにテーマソングが流れたり、了介(メイプレード)のセクシーな変身シーンがカットインで入ったりとなかなか演出が光っていると思いました。

興味があったら変わった、カワイイ魔法少女物を体験してみてください。おすすめな良作です。

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Ray[rei]
ジャンル:枠物語幻想ノベル
制作:Ray [rei]

※一部残酷な描写があります。苦手な方はご注意ください。


出版社を経営する白鳥(プレイヤーキャラ)は、アメリカで社会現象にまでなったベストセラー「MUSE」を日本で翻訳・出版する契約のため、渡米する。
正体不明の覆面作家である「MUSE」の作者「M」は、白鳥の前に姿を現して、こう告げた.

「これから私が語る物語の結末を、悲劇に導いて下さい」

そして、「M」は歌い出す。
王と、奴隷娘と、塔に幽閉された詩人の、奇妙な恋物語を。

ゲームの目的は、いくつかの選択肢を「正しく」選んで、物語の結末を悲劇に導くこと。
枠物語幻想ノベル。


(制作サイトより引用)

プレイキャラは「白鳥千秋(男)」か「白鳥千冬(女)」のうちどちらかを選択することが出来ます。
(男女どちらを選んでもシナリオ自体は変わりません)

内と外、二つ同時に進行する異なる物語。
プレイヤーは語り手である覆面作家・「M」の語る物話を悲劇に導かなければなりません。
物語にはいくつかの分岐点があり、それらを「正しく」選んで結末を見ましょう。

このゲームのタイトルにもなっている魔歌使いとは、「M」の物語に登場する存在なのですが、彼(彼女?)は本当に掴みどころの無く、人を翻弄するのが大好きというヤツで、プレイ中何度も「この野郎…!」と顔面を殴りつけたくなる衝動に襲われることもしばしば(笑)
物語(内側)で起こる大抵の悲劇はだいたいコイツのせいだと言って良いと思う。
(まあ、一概にそうとも言えない所はなくもない感じですが…)

プレイしている内に、悲劇へ導かれるルートはおのずと見えてくるので攻略はそこまで難しくはないです。
まずは、攻略サイトなどを一切見ずに自力で挑戦しましょう。「こっちを選ぶとどうなるんだろう」というワクワクを感じながらやるのがADVの醍醐味だと思うので。

さて、サイトの注意事項にある「残酷な描写」についてですが、物語が起こる背景を鑑みれば覚悟しなければならないくらいの描写だと思うので「ちょっとでも血とか無理!」という人は無理しないほうが良いかも。
私はかなりエグいと思いましたが、ギリシア神話とかだとこういう描写は普通にあるかも?

枠の中の物語を最後まで見届けると、内側の物語はやがて外側の物語にリンクし始めます。
最後に現れる選択肢。白鳥が「M」によって見せられた光景は…。

個人的には、[魔歌使いの意思に抗いまくって迎えた、ハッピーエンド]が好きです。[王様とララちゃんがすごく幸せそうで良いエンドだ(笑)]
真エンドは、なんなんだろうなあ。すごく話が続きそうな終わり方ですね。続編が切実に読みたいです。

兄妹両方で全てプレイし終えると、ゲーム関連書籍の詳しい解説が読めます。細部まで作りこんでいて好感が持てました。
普通に、解説は読むだけで勉強になります(笑)
ギリシア悲劇を下敷きとした、幻想の美しさと残酷さを同時に感じることが出来る作品。お勧めです。

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制作:GLOBULE.INFO
ジャンル:短編伝奇風サウンドノベル
このゲームの推奨年齢は18歳以上です。
 18歳未満(高校生含む)の方は閲覧、プレイにご注意ください。
 


僕は誰? 君は誰? そいつは誰?
今は何時? ここは何処?
始まりは、いつも闇。


(制作サイトより引用)

これは、すごいゲームですよ……!

大抵、いつもフリーゲームをやるときエンディングリストはあんまり見ないのですが、このゲームはエンディングリストを毎エピソード見るごとにチェックすることが必須となります。
こんなに何回もエンディングリストを見返したのは初めてです(笑)



この話は、いつも語り手である「僕」が暗闇の中で目覚めるところから始まります。
途中「僕」が、聞き手になっている「君」に問いかける時に選択肢が発生し、選択によって「僕」や「君」、「そいつ」の配役がガラッと変わります。

一つ一つのエピソードは割と短いですが、ただ読み進めるだけでは「ん?どゆこと?」となるので、毎回エンディングリストをチェックして、各エピソードのキャストと時系列を確認しましょう。


エンディングリストの使い方がこれ程上手い作品はそうそう無いと思います。

エピソードを一つ見終わるたびにEDリストをチェックすると、ノートみたいなデザインのリストにクリックできる箇所が増えたり、ちょっとずつ変化があるのが楽しい。

毎度、エピソードの最後に表示されるキャスト表に「え!?」と驚かされつつ、EDリストのあらすじをチェックして、頭の中で「コレはどういう事なんだ…」とうんうん悩みながら読み進めるのが楽しいプレイの仕方と思われ……(笑)


エンディングリストで話の繋がりがちょっとずつ判明したり、「あ、ひょっとしてこれはあのエピソードと関係が…」っていう風にパズル要素があって面白いです。
作中にほんの少し性描写が含まれますが、詳しい描写は無いので、苦手な人でも大丈夫かと。ほんのちょっと匂わす程度の描写です。

最後のエピソードを読み終わった瞬間の、目の前がはっと明るくなるような読後感が半端なかったです。「あ、そういう事だったんだ」というような感じで。


すごく面白い試みを感じる良作ゲームでした。おすすめ。

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図書室のネヴァジスタ
制作:TARHS/タース・エンターテインメント
ジャンル:エイプリルフール犯人当てエコノベル


それは、ネヴァジスタが用意した、ひとつの「ゲーム」
 エイプリルフールに開かれたドラッグ・パーティー。
 参加者はシークレット・サイトのチャットルームの住人――
 「ケット・シー」「クランケ」「エイプリル」「イギー」「ミルク」「k」「ゴースト」
 そして、サイトマスター「ネヴァジスタ」
 「全員のハンドルネームを、最初に当てた人物に賞品を」
 ――5キロの覚醒剤。末端価格で二億を超す代物だ。
 ネヴァジスタがマフィアから奪った覚醒剤をめぐって、
 潜入麻薬捜査官、マフィアの使い、また前回のパーティの復讐劇が交錯する。
 誰が友人で誰が敵なのか、何が嘘で何が真実なのか。



 >Who is Neversista・・・?



 果たして、パーティが終わるまでに、全てのハンドルネームを暴くことができるのか。


(制作者様のサイトより引用)


     
あの有名なエイプリルフールゲームがついに、ディスク化することが公式サイトで発表されました!
しかもフルボイスだそうな! 今から発売までワクワクが抑えられるかどうか…!
私、ネヴァジスタの短編ノベルの中でもダントツ、この「THE FOOL」が大好きでして…!
もう既にあちこちのサイトでレビューされているこのゲームを、今からでも、とレビューすることにします。


このゲームは、謎解き学園サスペンスADV「図書室のネヴァジスタ」(シェアウェア)のエイプリルフール企画ノベルで、
ドラッグ・パーティー参加者全員のハンドルゲームを当てる謎解きゲームになっています。
サイトによると「体験版プレイ済の方がより楽しく、より難しくなると思われます」とのことなので、本編の体験版を全てプレイした後にこちらをプレイ。
(そして、後にネヴァジスタに体験版の時点からドハマリして、マスターアップの日を首を長くして待つことになるとは思いもしなかった…)


「図書室のネヴァジスタ」の素材(背景や立ち絵)を使用していて、登場人物の名前も一緒なのですが、本編とは全く関係ありません。
[しかし、本編を知っているからこそのミスリードがまさかここに存在していたとは…]




  上:チャットルームの画面。  下:ハンドルネームの入力を求められます。

シナリオを全て読み終えた後、登場人物全員のハンドルネーム入力を、キャラクター紹介の画面で要求されます。
ハンドル当てに成功するとその人物の詳しい背景と物語の全貌が明らかになります。
ハンドルを全て入力すると、エピローグが追加されるので必ず読みましょう。


たださらっと読み進めるだけでは、誰が何のハンドルなのか整理し辛いので、私はメモをとりながら推理していました。
結果、ハンドルが全部当たった時には、口に出して「やった!」と言ってしまいました(笑)
[でも、ケット・シーの正体を当てるのには苦戦しました。くそう、騙された(笑)]


この作品の最大の魅力は、やはりシナリオの上手さでしょうか。
ただのハンドルネーム当てゲームで終わらない深さが、この物語にはあります。
交錯する人間模様、嘘に続く嘘、良い意味で予想を裏切る展開、そしてエピローグの後に残る虚しさ。
エピローグでテーマソングの「月に踊る」がBGMに入った瞬間、思わず深く溜息を吐いてしまいました。
同時に「すごいゲームだなこれ…」としみじみ思いました。


あんまり詳しく書き過ぎるとネタバレになりそうなので、これ以上は書かないことにしようかな。
まずは、本編の体験版をプレイしてから、本作をダウンロードしましょう。面白さが格段に違うと思われます。


追記:「THE FOOL updatedisc(シェアソフト版・フルボイス)」のレビューはこちら

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プロフィール

HN:
炎 みやび 
性別:
女性
趣味:
ゲーム、アニメ、読書、料理etc...
自己紹介:
※初めて訪問された方は、「ブログ概要」に目を通して下さると嬉しいです。

気ままに、好きなゲームのレビューを書いております。主にフリーゲーム中心。
女性向け(乙女・BLゲーム)の感想も扱うのでご注意ください。
あと、一応ネタバレには白文字で配慮しております。
時々、年齢制限があるコンテンツを紹介することもあります。
18歳未満の方(高校生含む)は閲覧にお気をつけください。

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