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マネキネコ(ゲームレビュー)

同人フリーゲームのレビューをしております。 たまに、アニメなどの話題も。

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制作:喘葉の森
ジャンル:メタメタフィクションノベルゲーム
一部猟奇的・性的な表現あり


背景素材が用意されていないがために学校から出られない。
立ち絵素材が用意されていないがために男キャラが登場しない。
定型的な言動しかできないおよそ脳を所有しているとは思えないヒロインたち。
あまりにも乱雑に構成された脚本。
ご都合主義の主人公補正。恣意的な設定。


そして主人公は、自分がそんな糞くだらない物語作品の主人公をやらされているのだと自覚している。
彼は主人公でありながら観客でもある。
主人公でありながら観客として自らの物語を自らで俯瞰する。
なにかそれらしい伏線が貼られようものなら、物語がその秘密を明らかにする前に自力で考察し調べ仮説を導き、終いには暴いてしまう。
そして「こんなものか」とため息をつく。


学校から出られない。会話の通じる人間がいない。息の詰まる閉塞感。
この世界の運行はトップダウン的な単一意志に操られている。
作者≒神の操り糸が透けて見える。
主人公はひたすらその事実に刃向かう。


(作者の紹介ページより引用)

あえて不自然に「崩して」描かれたヒロインたち。顔は絶対正面を向かない。

不思議な少女・まーき。果たして彼女は「救い」なのか……?


前回レビューさせて頂いた「黒先輩と黒屋敷の闇に迷わない」と同じ制作者様による過去作品です。
この作品は「黒先輩~」繋がりで知ったのですが、こちらもまた毛色の違う、ある意味衝撃的な作品となっております。
少なくとも、私はプレイをしている間中、怒涛のようにこちらへ押し寄せてくる知識と情報量の多さにただただ圧倒されていました。


以下の感想は、つづきからどうぞ。


拍手[2回]

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ファタモルガーナの館
制作:ノベクタクル
ジャンル:ウェブ連動型メタファンタジー

一部流血・暴力表現など過激な描写が含まれます


安心と安定のローズ兄妹。 序盤では彼らのツッコミが冴え渡ります。


彼については………もう何も言うまい。


先ほど、ようやく「セブンスコート」クリアしましたー。

ようやく、ようやくやっとなんだよ……。

なんというか............今、とてつもない疲労感に襲われています。
こんな遅い時間にやるんじゃなかったと激しく後悔しております。

精神的にズシッと疲れているはずなのに眠れないというこの現状。
こんなのすっごい久しぶりの感覚ですよ(笑)
一度、読み始めてしまったらあとはただ、グイグイと引き込まれるだけでしたね。
先が気になって気になってしょうがなくって。
その結果、私は今、とてつもない疲労感とちょっとした喪失感を味わわされているワケです。
多分、ちょっと魂持ってかれちゃったからなんじゃないでしょうか、この「セブンスコート」に。

でも、「セブンスコート」をプレイしたこと自体は後悔していません。
むしろこの作品に巡りあえた事が何よりの幸運と感じています。

この作品に出会えて、良かったなと思います。
ノベクタクルさん、本当にありがとうございました。


――さて。

なんだかいつもと違う切り口の記事なわけですが、テンションだいぶ高めです。
真夜中にブログを書いているからですね!
変なこと言ってても、夜中のハイテンションのせいということにします。

本作は2013年のエイプリルフールに「ファタモルガーナの館」を制作されたサイト・ノベクタクルさんによって配布された、ウェブ連動型パラレルノベルとなっております。

「ファタモル」本編の人物が登場するという所謂スターシステムに則り、外見と名前を引き継いでいるキャラが登場しますが、細かい設定などが違っています。
本作はパラレルものですのでファタモル本編を知らなくても楽しめますが、やはりあらかじめ知っている上でやるとまた違った楽しみ方もありますので、事前に本編の体験版をプレイしてからの方が良いかも。

今作は「ウェブ連動型」ゲームとのことで、公式サイトには本作の主人公・ミシェルが作中にて運営しているという設定のサイト「ロワイヨムヘブン」が実際にアップされています。
このサイトのBBSの内容に数々の重要な伏線が張られているので、プレイ前にざっと目を通しておくことを強くお薦め致します。
プレイし終えた今、もう一度「ロワイヨムヘブン」を眺めると、本作の伏線の濃密さを隅々まで体感することができます。


主人公・ミシェルはいまいち売れないインディーズゲームクリエイター。
彼が細々と運営する、底辺の底辺とでも言うべき弱小インディーズゲーム制作サイトのBBSは、数名の常連ユーザーと荒らしの溜まり場と化していました。

一向に新作ゲームをアップロードしない「ロワイヨムヘブン」のBBSは荒れる一方。
そんなある日、サイトの管理人のミシェルことDark†Knightから突然「エイプリルフールに、新作を出す」というコメントがサイト上に現れる。
そしてエイプリルフール当日、「セブンスコート」という名前のゲームがサイトにアップロードされますが…。

そのゲームをダウンロードしたユーザー、そして制作者のミシェルまでもが「セブンスコート」のゲーム世界へと飛ばされてしまい、彼らは現実世界へ戻るため命がけのRPGに挑みます。


以上の文章がざっくりしたあらすじ。
そして、以下はネタバレ満載の雑な感想となっているので、一旦記事を折り畳みます。
ネタバレOKの方のみ、「つづきはこちら」からどうぞ。

拍手[6回]




制作サイト:Star Gazer -スターゲーザー-
ジャンル:人外の教え子との背徳的偏愛ラブストーリー


15歳以上推奨(若干の性描写あり)



キミとの出会いは、仕組まれた罠だった。

出会えてよかった――胸を張ってそう言えるだろうか。
僕はまだ悩んでいる。
キミとの出会いで、僕の人生の歯車は狂った。
キミのせいだとは思わない。キミのせいであるはずがない。


その手を離せば、元の生活に戻れるはずなのに。
キミのことを見ていると、どうしても手を離すことができない。
この想いは、同情心なのだろうか。
それともこの想いは――――
____________________


学校の教師になる夢を諦めた塾講師アルバイト――秋山義文(あきやまよしふみ)。
ある日の帰り道、「家庭教師として引き抜きたい」と、不審な女から誘われる。
その給与は破格であり、奨学金返済に苦しんでいた秋山は、家庭教師の仕事を受けることにした。
教えられた住所を頼りに辿り着いた場所は、「生命科学総合研究センター」という怪しげな研究所。
一室に案内され、秋山は少女ハマルと出会う。
やがて秋山は、ハマルに関する衝撃的な事実を知り、決断を迫られる。


(制作サイトより引用)


今回紹介するのは、選択肢無しの純愛サウンドノベルです。
タイトルに“R”と付いていますが、本作は旧版「キミはキメラ」の(主にグラフィック面での)リメイク作品だからだそうで。
ちなみに、私は無印版をやっていません。なので、レビューも“R”に対する感想に基づくものです。


さて、この作品、ジャンルが「人外の教え子との背徳的偏愛ラブストーリー」というなかなかブッ飛んだものでして。こういうセンス、嫌いじゃないです。


教師の夢を挫折してしまった主人公の義文は、謎の中年女性・冬城夕子から家庭教師の依頼を受けます。
お金に困っていた義文は、その依頼の異常さと破格の報酬を不審に思いながらもそのバイトを引き受け、バイト先の施設で変わった生徒・ハマルに出会います。

ハマルとの交流の中、義文は彼女の「秘密」を知ってしまい…。そこから物語は始まります。


まあ、ハマルの正体はすでにタイトルからしてバレバレなのですが、彼女の正体を知ってしまったことで、義文は依頼先のセンターが危険な研究に携わっていることに気付きます。
それでも、彼は大事な教え子であるハマルの事が気になり、家庭教師の仕事を続けようとするのですが…。

そこからはあれよあれよとグイグイ引っ張られる展開の連続で、続きが気になって一気に読んでしまいました。
「読ませるパワー」があるシナリオが書けるのは、かなりすごい事だと思います。


ヒロインであるハマルが魅力的に描かれていて、彼女が義文のことを一途に慕う姿がとても愛らしい。ヒロインが可愛い作品は個人的には評価大!

最初の頃は表情が乏しく、感情の起伏もあまり無かったハマルが、主人公との交流を深めていくうちに笑顔を見せ始める描写も◎。
彼女が新しい知識を得るたびに、嬉しそうに笑顔を見せるシーンがあるのも作品の魅力と言えます。

主人公の義文も(かなりのヘタレかつ優柔不断な男ですが)まっすぐな性格で、いつもハマルに対して誠実であろうとする姿には素直に好感が持てます。

あと、冬城夕子の独特の胡散臭さが気に入ってます。冬城のマッドサイエンティストっぷりが好きなので、もうちょっと狂った彼女を見ていたかったかも。


出会ったばかりの頃こそごく普通に、生徒と教師という関係だったハマルと義文ですが、数々の事件と陰謀に巻き込まれていくうちに次第にその関係は変わっていきます。

また、作品紹介に「若干の性描写あり」との注意書きもあるように、「そういった」シーンも一応、あるにはあります。
ですが、それは一人の少女が成長する過程の描写ではどうしても避けられない問題でもあるため、性描写にはあまり「いやらしさ」が感じられません。

本作は、ハマルと義文が苦難をどう乗り越えていくかを主に描くラブストーリーなので、イロモノ描写はかなり少なめです。


義文とハマルの出会いは仕組まれたもので、全て偶然を装った必然だった。
それでも尚、彼らには離れ離れになるという選択肢はありません。

物語のラストから見ても、この事件の根本的な解決はしていないのですが、いつか彼らにも黒幕に対する叛逆の機会が来てほしいところ。
兎にも角にも、この二人には幸せになってほしいですね…。


中編の良作恋愛サウンドノベルでした。興味のある方は、是非プレイしてみてください。


 

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プロフィール

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炎 みやび 
性別:
女性
趣味:
ゲーム、アニメ、読書、料理etc...
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気ままに、好きなゲームのレビューを書いております。主にフリーゲーム中心。
女性向け(乙女・BLゲーム)の感想も扱うのでご注意ください。
あと、一応ネタバレには白文字で配慮しております。
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