マネキネコ(ゲームレビュー)
同人フリーゲームのレビューをしております。 たまに、アニメなどの話題も。
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制作:Tears Lab.
ジャンル:恋愛サウンドノベル
最近私には、気になる人がいる。
それは同じ会社の“非常口さん”。
分岐無しの一本道サウンドノベル。
恋愛モノの短編です。プレイ時間二十分程度。
ネタゲーかと思いきや、女の子の恋する気持ちがぎゅっと詰まってます。
どこにでもありそうな、ここにしかないお話。
(ふりーむ! の紹介ページより引用しました)
主人公が恋する相手の立ち絵が、非常口のピクトグラムという、ものすごくインパクトのあるサムネイルに惹かれてダウンロードして、プレイしてみました。
主人公は非常口 進(ひじょうぐち すすむ)という上司(見た目はピクトグラム)に想いを寄せる女の子。
ただ非常口さんを遠くから眺めているだけで満足していた主人公ですが、ある日とあるきっかけから彼に近付くことになります。
非常口さんの立ち絵が奇抜なこと以外は、本編の内容は割と普通で、とても爽やかな雰囲気の恋愛サウンドノベルとなっております。
それでも、スチルの中に非常口さんがチラリと現れる度に、画面のシュールさに何度か吹いてしまうんですが(笑)
主人公の恋する相手、非常口さんについての「…足が長くてスラッとしてる」「丸みを帯びていて…」「なのに、今にも走り出しそうな…」という描写に、制作者の筆の上手さが垣間見えます。
主人公と同じ目線で読み進めるうちに、彼の走る姿がだんだんかっこよく見えてくる、圧倒的文章力。正直、尊敬します。
実際、非常口さんの紳士的な態度や人柄はとても素敵で、こんな上司がいる職場で働けたらいいだろうなあと思えます。
また、主人公の恋に純情な姿や仕事に対しての真摯な態度には、とても好感が持てましたし、いつも恋の相談に乗ってくれて、ちゃんと主人公の背中を押してくれる槇さんのかっこ良さには痺れます。
素敵な人に片思いをする女の子の、もどかしい気持ちを抱えながらもきらきらしている、甘酸っぱい「恋」の感情が丁寧に描かれたシナリオに好印象を持ちました。
一見、ネタゲー風ですが、完成度の高い短編ノベルゲームでした。興味を持った方は、是非プレイしてみてください。
ふりーむ! の「非常口さんと恋する女の子」ダウンロードページはこちら。
制作:offoffo
ジャンル:弟とゲームするだけネタゲー
ゲームの世界に行ってしまった弟に現実の人の温もりというのを思い出してほしい…
引きこもりの弟とゲームするゲーム!(?)
恐ろしくネタゲー注意!
(制作サイトより引用)
「ゲームするゲーム」という強烈な説明文に惹かれて、プレイしてみました!
主人公・陽菜はゲームばかりしている引きこもりの弟・千景に手を焼く毎日。
引きこもってしまった弟と何とか距離を縮めたい主人公は、弟と一緒にゲームすることに…。
本作にストーリーはほとんど無く、弟とゲームを遊ぶ、ただそれだけのゲームとなっております。
幾つか登場する選択肢を上手に選んで、弟と一緒にゲームをクリアしていきましょう。
作中に登場するゲームは全て現実に存在するソフトのパロディーになっていて、その作品を知っている人ならば、本編のネタもさらに楽しめるのではないでしょうか。
誰しも一度は体験したことのある「ゲームあるある」を連発する選択肢には、思わず笑ってしまいました。
「姉から白い目で見られた!精神的ダメージ!」の一文には笑いすぎて、腹が捩れた。
あと、マ●オをやる時の「危なくなったら泡になって」という会話が何気にリアルで気に入っています。
弟の千景は、ゲーム廃人になったのがきっかけで姉の陽菜とは疎遠になってはいるのですが、一緒にゲームをやったことがきっかけでもう一度、ぎこちなくも姉に近付こうとする様子にきゅんとしました。
姉をゲームのマルチプレイに誘おうとする弟の姿はとても微笑ましいです。
お互い憎まれ口を叩きながらも、なんだかんだで仲良しな姉弟にほんわかしました。
ゲームネタ満載で楽しめた短編ゲームでした。興味を持った方は是非プレイしてみてください。
放課後部室に集まった部員たちは、主役の小鳥遊から自分たちが活躍する漫画「BLOCK!」が打ち切り寸前であることを知らされる。
キャラクターにとって連載終了は死んだも同然!
何とか打ち切りを阻止すべく、漫画内で緊急会議が開かれた!
四人の男たちは、「BLOCK!」の打ち切りを回避することが出来るのか!?
(ふりーむ! の紹介ページより引用しました)
少年漫画、もしくはスポーツ漫画(?)あるあるについてのゲームということなので、気になってプレイさせていただきました。
登場人物たち全員が自分が漫画の中のキャラクターであることを自覚しており、作品の打ち切りは彼ら自身の死にも等しい、ということで打ち切り回避の方法に頭を悩ませるという設定は何気に新鮮な気がします。
スポーツが題材の漫画のはずなのに、まだ他校との試合シーンが無いせいでストーリーの盛り上がりに欠け、作品の掲載順位は落ちるばかり。
テコ入れにはライバル的立ち位置の新キャラの存在が不可欠であると主張したり、いっそホスト風のカラー扉絵を掲載してはどうかなど、小鳥遊たちの議論が繰り広げられます。
しかし、作品が扱っているのがマイナーかつ地味な競技であるせいで、魅力を上手く伝えきれないなど、作中の彼らや作者にとっては死活問題を抱えた連載の現状。
[第一話以降、自然とフェードアウトしていく女子マネージャー]や、[データ収集キャラのかませ臭]など、思わず「ありそう(笑)」と頷いてしまうようなネタが面白かったです。
漫画の連載が終われば、読者は勝手にキャラクターたちのその後を思い描いたりするでしょうが、作中のキャラたちからすれば、彼らの存在意義は連載終了と同時に消えて、それっきりなんでしょうね。
「連載終了は死んだも同然」という、彼らの発した一言はなかなかヘビーな意味を含んでいそうです。
早くもあっさり打ち切られた漫画も悲しいのですが、長くダラダラと続いてしまっている漫画も受け入れ難い。
漫画の世界ではよくありがちなことですが、そう考えるとなんだか切なくなってしまいます。
少年漫画のあるあるについて議論する、というコンセプトはかなり面白いと思うので、できればもう少しネタを多めにして欲しかったです。
サクッと遊べる内容のゲームなので、興味のある方は是非プレイしてみてください。
「宇宙兄弟#0」見てきましたー!!スゲー良かった!!!
うわぁぁあ、なんかブログの更新も久し振りだあああ!!
昨日、映画館でるろ剣を見たついでに、もう一本連続で宇宙兄弟を見たのですが、見終わった後、疲れているどころかハイテンションで帰宅し、そのいきおいで今ここでポチポチキーボードを打っているわけで。
いやー、本当~~ッに良かったー。
以下、まとまりのない感想をダラダラ書いているので、ワンクッション。
映画、まだ見てない!っていう人は閲覧注意ですよ!
続きは、右下のボタンからどうぞ。
今更ですが、ガッチャマンのDVDボックスが発売された事を最近知りまして、買っちゃいましたー!あと、サントラも。
コストパフォーマンスはなかなかいい方だと思うのですが…! それにしてもBOXなんて買うの久しぶりだー。
ガッチャマンは確かリアルタイムの放送で一回見たことがあって、その時に、メインキャラである累(るい)という名前の子(女装男子)に一目惚れしたのがこのアニメにハマるきっかけだった気がします。
あとは、続きからどうぞ。
制作:Tears Lab.
ジャンル:年末年始おこたノベル
セラとウタノという男女二人がおこたであれやこれやしながら
年末年始を過ごすという、
読むだけの一本道ノベル。微糖。
年末年始のどこかのんびりした雰囲気をお楽しみ頂ければ幸いです。
(ふりーむ! の紹介ページより引用しました)
セラという名前の女性とウタノという名前の男性の二人が、年末年始をのんびりと過ごす様子を眺めるノベルゲームです。
大きなストーリー展開は特に無く、基本は二人の、ゆるくも味のある楽しい会話を読むだけの作品となっています。
度々文章の合間に挟まれる、ちょっとしたクイズや小ネタ、あるあるネタも上手い具合に味を出ています。
どうやら友達以上、恋人未満という雰囲気の二人の甘過ぎない絶妙な距離感の、可愛らしい二人の関係に和みました。
会話の様子を見ていると、二人がどれだけ似た者同士なのかを窺い知ることができます。気の置けない関係の二人が、ゆっくりおこたに入って年明けを迎えるのっていいですよね。
本作の大きな特徴としてはBGMとSE(効果音)の演出の上手さでしょうか。
布団乾燥機の音、カップラーメンにお湯を注ぐ音、紙を触った時の音など日々の生活にありふれているたくさんの小さな音を聞いていると、暖かな空間に居るような気分になります。
布団乾燥機の音がBGMになっているのは確かに斬新かもしれません。
オチの二人の反応に、とてもきゅんきゅんしました。なんてお似合いな二人なんだ!
のんびりほのぼのな短編ノベルゲームがお好きな方は、是非。
「セラとウタノのゆく年くる年」のゲームダウンロードページはこちら。
制作:喘葉の森
ジャンル:メタメタフィクションノベルゲーム
※一部猟奇的・性的な表現あり
背景素材が用意されていないがために学校から出られない。
立ち絵素材が用意されていないがために男キャラが登場しない。
定型的な言動しかできないおよそ脳を所有しているとは思えないヒロインたち。
あまりにも乱雑に構成された脚本。
ご都合主義の主人公補正。恣意的な設定。
そして主人公は、自分がそんな糞くだらない物語作品の主人公をやらされているのだと自覚している。
彼は主人公でありながら観客でもある。
主人公でありながら観客として自らの物語を自らで俯瞰する。
なにかそれらしい伏線が貼られようものなら、物語がその秘密を明らかにする前に自力で考察し調べ仮説を導き、終いには暴いてしまう。
そして「こんなものか」とため息をつく。
学校から出られない。会話の通じる人間がいない。息の詰まる閉塞感。
この世界の運行はトップダウン的な単一意志に操られている。
作者≒神の操り糸が透けて見える。
主人公はひたすらその事実に刃向かう。
(作者の紹介ページより引用)
あえて不自然に「崩して」描かれたヒロインたち。顔は絶対正面を向かない。
不思議な少女・まーき。果たして彼女は「救い」なのか……?
前回レビューさせて頂いた「黒先輩と黒屋敷の闇に迷わない」と同じ制作者様による過去作品です。
この作品は「黒先輩~」繋がりで知ったのですが、こちらもまた毛色の違う、ある意味衝撃的な作品となっております。
少なくとも、私はプレイをしている間中、怒涛のようにこちらへ押し寄せてくる知識と情報量の多さにただただ圧倒されていました。
以下の感想は、つづきからどうぞ。
「Free!」は二期も毎回面白くて、ワタクシ実に満足しております。怜ちゃんは今期も安定のオモシロ担当かつ健気なイイ子で、見ているとホッとします。
欲を言うなら、渚にも!もっと見せ場をー!!くださーい!!!
もう、渚と怜ちゃんが二人で仲良くわちゃわちゃしてるのを見るだけですごい満足なんで!
「LOVE STAGE!!」の聖湖はどうみてもただのDAIGOだった(笑) 想像していた以上に面白かったー。
ストーリーもラブコメっぽくてイイわー!でも、スラムダンクのネタは反則やでwwwww
うーん、ウイングの声はいつ聞いても可愛いなぁ。平川さん、このアニメでも玲(れい)っていう名前の役なのかww
ジョジョに「ばらかもん」に「月刊少女野崎くん」、それと「ハイキュー!!」と大好きなアニメ作品が今期目白押しで幸せ…!
「信長協奏曲」もこれからすごい面白そうで期待してます。「東京喰種」も掴みがすごいイイ感じ!浅沼さんのマジ●チ演技良かったわー。
「残響のテロル」はこれからどうなるのかがすごい気になる… わーい楽しみだー!
制作:小豆クリーニング
「知ってる? 夜の教室には天使が居て、
片想いの恋を叶えてくれるんだって――」
夜の学校を舞台に繰り広げられる天使と子羊の
少し不思議な青春ドラマです。
(ふりーむ! の紹介ページより引用しました)
「ほん呪!」と「さつきとショーコ」でお馴染みの小豆クリーニングさんのノベルゲームです。
本作はどうやら「シナリオの鉄人」(決められた素材と立ち絵、音楽のみでゲームを作る企画)に参加する予定だった作品だそうで、それで女子キャラの見た目が「シナリオの鉄人」のあの二人に似せて描かれているようです。
個人的には笑いアリ感動アリで、最後には心温まる良作だと思うので紹介しようと思います。
ただし! 下ネタが苦手な方はプレイするとき要注意!
ポロリ(男)もあるよ!!
主人公は学校にいる天使(見た目は女子高生)で、彼女の役目は学生達の恋を成就させること。
久々の恋愛成就の仕事のため教室に現れた彼女ですが、その恋を叶えさせる対象はなんと変態な用務員の男(三十代)だった。
しかし、相手がいくら変態であろうと職務を全うしなければならない主人公はとにかく、女子高生の安達ヶ原友美恵に片思いをする用務員の恋をサポートすることに。
プレイしていて思ったのは「下ネタがえらくヘビーだなあ」ということです(笑)
明らかに同じ制作者の作品である「ほん呪!」シリーズより下ネタが多分に盛り込まれています。
直接的な表現をしていない分、いろいろとヤバいことになってて笑えました。いや、亀とゾウの画像はアウトだ!(笑)
前半は用務員(ロリコン)の変態的な性癖暴露の応酬に圧倒されてしまい、「このゲームは本当に全年齢向けでいいのかー!?」とツッコみたくて仕方なかったです。
仮にも主要キャラである用務員の××××シーンが出てきた時には、あまりの衝撃に笑いすぎて鼻水が噴き出てしまった。これ、実際現実で普通の女の子が見てしまった日には軽くトラウマになるんじゃなかろうか……
さて、全体的にはコメディチックに進む本編ですが、時折シリアスなエピソードも間に挿入されます。シナリオの中での、笑いとシリアスの緩急のつけ方が上手いなぁと読みながら感じました。
用務員が無事に安達ヶ原に告白できるように手伝う主人公ですが、彼女は様々な暗い苦悩を心の中に抱えています。
いつ終わるかも分からない天使としての役目に対する不安と葛藤、苛立ちや嫉妬に押し潰されそうになりながらも、やがて用務員の言動に救われていく彼女の心情描写が丁寧で良かった。
そしてじんわりと来るちょっとした感動の展開に、スカッとさせてくれるラスト。
笑いの中の感動、シリアスの中の笑いをちゃんと両立できている作品でした。
そこまで長い内容ではないので、面白いノベルゲームを楽しんでみたい方は気軽にプレイしてみてください。
ふりーむ! の「ベルリン教室」ダウンロードページはこちら。
プロフィール
気ままに、好きなゲームのレビューを書いております。主にフリーゲーム中心。
女性向け(乙女・BLゲーム)の感想も扱うのでご注意ください。
あと、一応ネタバレには白文字で配慮しております。
時々、年齢制限があるコンテンツを紹介することもあります。
18歳未満の方(高校生含む)は閲覧にお気をつけください。