マネキネコ(ゲームレビュー)
同人フリーゲームのレビューをしております。 たまに、アニメなどの話題も。
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制作サイト:KUMYS
自分を変えたい、と願う女子高生三神蛍。
陸上部では万年補欠、好きだった先輩には振られ
抜け殻のように日々を過ごしていた。
そんなある日彼女は3人の男に告白される。
(制作サイトより引用)
2004年から配布されている、古めの乙女ゲームなのですが… 既に結構有名なこの本作は、私が乙女ゲームにハマるキッカケになったとも言える作品です。
制作サイトのKUMYSさんはお気に入りのサイトだったので、閉鎖されていた時はちょっとショックだったのですが、今年の初めに復活されていたということでとても嬉しかったです。
以下、感想は続きからどうぞ。
というわけで(?)、「RE」のレビューです。
主人公・三神蛍は親友の片桐ナツメに陸上部のレギュラーを奪われて以来鬱屈を抱えながら、毎日を無気力に過ごす女子高生。
そんな彼女が同じ日に3人の男達に告白されるところから物語は始まります。
主人公がある日突然複数のイケメンに好意を寄せられ、告白されるというシチュエーションは乙女ゲームにはありがちなものだと思うのですが、本作はだいぶ作品の表現のベクトルが他とは違うゲームになっていると思います。
蛍は陸上部のレギュラー争いと憧れの結城先輩に振られたことが原因で、友人のナツメに対する劣等感に悩まされ、日々ネガティブな感情に囚われ、日常生活の中でも「生きている」という実感を失い、冷めた性格になってしまった少女。
そんな彼女が電波で天然キャラの五代先輩、クラスメイトのミステリアスな少年・江藤、いじめられっ子の少年・木下との交流の中、少しずつ変化する心情の機微を描いていく前半シナリオ。
主人公が最初からネガティブ全開で、心の中で悪態をつきまくるというのも結構珍しいような。
変に綺麗に描かれてしまっている主人公よりは、人間くさく造型されているキャラの方がリアルで良いな、と思うのですが。
本作の大きな特徴としては、人間の負の面および醜い感情も生々しく描ききっているというところでしょうか。
蛍の劣等感や、超えられない壁についての葛藤など、人によっては共感のできる部分もあるのでは。
割とクールな性格の蛍がマイペースな五代先輩の電波の言動に振り回されて、平静を保てなくなる様子の描写が面白かったです。
木下くんとの友情(?)ルートでは蛍のあまりにもストレートな感情と言動を中心に展開されており、見ているこちらも気分がスカッとするストーリーで好感が持てました。
良くも悪くも、まっすぐに突き進む彼女には救われます。
時に友情の中には、互いの拳でしか語れないものもある……!
ザ・青春!って感じで良いですね、こういう話。
さて。ここまでは物語の序盤に過ぎず、二週目のシナリオこそがゲームの本番となっております。
3人のエンディングを全て見終えた後、タイトル画面に「RE START」が出現し、新シナリオが解放される仕組み。
五代先輩と付き合うことにした蛍は、いつしか本来の明るさを取り戻し毎日を楽しく過ごしていた。
しかし、突然一方的に彼女に伝えられた「先輩に気をつけろ」という言葉によって、蛍の平和な日常が奇妙に変化していく……
サスペンス仕立てのストーリーが展開する後半シナリオ。終盤の、怒濤のように畳み掛けるスピーディーな展開には目を奪われました。
悪意と嫉妬による感情の連鎖に突き動かされる二人の男たち。そんな彼らの、どうしようもない「弱さ」をも軽々と吹っ飛ばしてしまう蛍がとても格好よくて仕方がなかったです。
一度、人間の負の面に落ち込んだことのある彼女だからこそ出来る、(蛍も含む)彼ら少年少女たちに対する最大の救済。
爽やかな読後感を残す、素晴らしいエンディングでした。
ストーリーの面白さが生かされた、変わり種な乙女ゲーム。興味のある方は是非、プレイしてみてください。
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炎 みやび
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気ままに、好きなゲームのレビューを書いております。主にフリーゲーム中心。
女性向け(乙女・BLゲーム)の感想も扱うのでご注意ください。
あと、一応ネタバレには白文字で配慮しております。
時々、年齢制限があるコンテンツを紹介することもあります。
18歳未満の方(高校生含む)は閲覧にお気をつけください。
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