マネキネコ(ゲームレビュー)
同人フリーゲームのレビューをしております。 たまに、アニメなどの話題も。
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■フリーウェア(無料ゲーム)
隣人は静かに魔法少女
サイト名:11歳
ショタモルフォーゼ (女性向け)
サイト名:はっさく
ショタモルフォーゼ番外編 (女性向け)
サイト名:はっさく
俺の尻を守れ! (女性向け)
サイト名:はっさく
赤ずきんくんとおおかみちゃん (女性向け)
サイト名:cholian

キナナキノ森 (女性向け 12禁)
サイト名:禁飼育
スキトキメキトキス (一般向け 12推)
サイト名:スキトキメキトキス
TRUE REMEMBRANCE
サイト名:TRUE REMEMBRANCE
送電塔のミメイ
サイト名:TRUE REMEMBRANCE
コモンセンス
サイト名:三尺寝
本当の願い事
サイト名:NOSTALGIC GARDEN
魔女も歩けば悪魔に当たるEX (女性向け)
サイト名:COCOON

なりそこないスノーホワイト (女性向け)
サイト名:3号館B階段下。
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魔歌使い
サイト名:Ray [rei]
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月夜に処女は恋文を濡らす (一般向け 15推)
サイト名:Ray [rei]

CD-Lime (一般向け 18推)
サイト名:小倉ハムスター

CD-Manatsu (一般向け 18推)
サイト名:小倉ハムスター

ツルゲーネフによろしく ~ Give my love to Turgenev!
サイト名:3 on 10 -サンオントウ-

トンネループ
サイト名:クロチカ
おとうとぬいぐるみ (女性向け)
サイト名:Ankrache
私のリアルは充実しすぎている (女性向け 15推)
サイト名:TetraScope
■シェアウェア(有料ゲーム)

鳥籠と獣-残月譚- (女性向け 全年齢)
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図書室のネヴァジスタ (女性向け 全年齢)
サイト名:TARHS(タース・エンターテインメント)

シュガードロップ・ブレイクアウト SpecialEdition (一般向け 15推)
サイト名:Studio F#

渡り鳥の門は遠く sing again (一般向け 12推)
サイト名:Studio F#

ファタモルガーナの館 (一般向け 全年齢)
サイト名:ノベクタクル
電車に乗っていたはずの男の子は、なぜか古い家の中で目覚めた。
突然現れたモノノケたちに導かれて、彼はそのデンシャの探索を始める。
アイテム使用系の探索ADV。
暗号・計算・パズルなどは一切なし。ホラー要素なし。
難易度はそんなに高くなく、プレイ時間一~二時間ぐらいを想定。
ただし世界のルールを把握するまでは、多少手間取るかも。
(フリーゲーム 夢現の紹介ページより引用)
「冠を持つ神の手」、「マヨヒガ」や「オシチヤ」といった高いクオリティのフリーゲームで有名な「小麦畑」さんの最新作です。
今作も素晴らしい作品で、プレイし終わった今、興奮が冷めないうちにレビューしようと思います(笑)
制作者様によりますと、劇団「少年王者舘」へのオマージュ作品なんだそうです。
だからなのでしょうか、最初から最後までこのゲームには映像作品のような「見せる」演出が光っており、「先が気になって仕方ない」物語の展開が大きな魅力となっています。
ドット絵も可愛らしく、男の子のちょっとした動きにも細かい違いがあったりして、制作者のこだわりを感じる部分もありました。
(特に少年が重いものを持って運ぶ時の姿勢や歩く速度の違いが良かったです)
ゲームシステムとしては、脱出ゲームの形に近く、主人公である男の子を使って不思議な電車の中を探索し、アイテムを集め、脱出のヒントを探すといった感じ。
電車の車両のナンバープレートを回転させたり、ひっくり返したりすることで電車の中に変化が現れたり、行けなかった場所へ行けるようになったりします。
プレイし始めのうちは、プレートの使い方が分からなくて混乱するかもしれませんが、その世界の法則性に気付けば攻略も楽になります。
私はまず、プレートをどっちに回転させれば良いのかで四苦八苦しました(笑)
一つ一つの条件を満たすたびに現れる、一人の『女性』の記憶。
それは[激動の時代の流れの中、懸命に生きた人間が確かに刻んだ歴史]でもあります。
まるで(作中に登場するモノノケの言葉を借りるなら)、「がむしゃらに」「一心不乱に」走る電車のように。
ラストシーンの演出がとにかく迫力があり、ワンシーンも見逃せなくて、ずっとディスプレイに目が釘づけ状態に。
[『彼女』の人生の「デンシャ」はとうとう終点に辿り着きました。男の子の「デンシャ」もまた『彼女』と同じように終点を目指して走り続けるのでしょう。]
最後のスタッフロールが出てくる、独特の演出には鳥肌が立ちました。
他のゲームには無い、独特の雰囲気を味わえるゲームです。とても素晴らしい作品でした。おすすめ。
制作:NOSTALGIC GARDEN
ジャンル:学園青春サウンドノベル
※対象年齢12歳以上推奨
浅井悠一は、救いようのない遅刻魔。遅刻の罰則として、図書室の棚整理の手伝いを図書委員の渡辺渚とすることになったが…
学校内で噂になっている「願いが叶う本」をめぐる学園青春サウンドノベル。
自己中で、我侭で、愚かで、残酷で、不器用…そんな普通の少年少女のお話です。
(制作者様の説明文より引用)
本作はマルチエンディング形式のサウンドノベルとなっております。
「青春」サウンドノベルと銘打っていますが、この作品には青春の「さわやか」さ、「甘酸っぱ」さだけでは括りきれない程のちょっとした「凄み」があると思います。
初回プレイでは「浅井悠一」編からのみスタートします。彼のルート終了後に、タイトル画面に「渡辺渚」編が現れる仕組み。
まず、浅井悠一ルートでは二つのエンディングを見ることが出来ます。
ED1を最初に見た後に迎えたED2には衝撃を受けました。ED2の名前が「彼女の本当の願い事」である事を理解すると同時に、後から追い討ちの如くじわじわと寒気と恐怖を感じさせられました。
このエンドはとにかく救いがとことん無くて、ちょっと沈みました… 作品傾向が「ダーク」というのを念頭に置いても、心にグサリと来て困る。
『彼女』の心の歪みと残酷さをまざまざと見せ付けられたのと同時に、やっぱり人間は時に平気な顔してえげつない事をするものなんだなとしみじみ考えさせられました。
ED1とED2を迎えた後に渡辺渚ルートが開かれます。
彼女のルートの冒頭では、浅井悠一編を彼女の視点でなぞるように進みます。
浅井君の視点だけでは分からなかった、渡辺がどう思っていたのかがちょっとずつ判明していくのが楽しい。渡辺の毒舌もなかなかキャラにはまっていて良い感じです。
そして、後半にて渡辺が「願い叶えの本」と接触し、現れる選択肢により、願いを叶えるかどうかが決まるのですが…
ラストの読後感が爽やかで良かったです。
ED5で浅井君が取った、彼の男気溢れる決断に拍手を送りたい。
ちょっとダークで、爽やかな青春恋愛ノベル。興味があるのなら、是非プレイしてみてください。
サイト名:11歳
制作サークル:交信局
ジャンル:性別倒錯アドベンチャー
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夜の街。
いつものように破壊活動を行う悪の組織と、
いつものように悪の組織を退ける正義の味方。
これはありふれた魔法少女の物語。
魔法少女の正体が、
30歳の男性であることを除けば……
心地良い時間は、ずっと続くものだと思っていた。
◆こんな人にオススメ◆ ●●●
・なんにでも萌えられる
・超展開が許せる
・魔法少女になりたい
・コーヒーを噴きたい
・おおらか
・寛容
・振り向かない
::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
(制作サイトの紹介ページより引用)
ジャンルは「性別倒錯アドベンチャー」という異色の作品。
他のレビューサイトでも、かなりの高評価だったので思い切ってプレイしたくなったのが本作を知ったきっかけです。
独特のタッチで大変可愛らしいグラフィックと、どことなく語り部風(?)な文体がゲームの雰囲気を盛り上げています。
いやー、魔法少女・メイプレードも悪の組織の女幹部・ユーマもどちらもカワイイ!
しかし、直前までサイトの紹介文に直前まで一抹の不安を感じつつもダウンロード、そしてプレイ。
結果、こういうのもコレはコレでアリだな!と思ってしまいました(笑)
可憐なメイプレードの正体が30歳ひきこもり男であるというのにも、最初衝撃を受けたのですが中盤で更に[ユーマまでもが男]であることが発覚します。
なんと、[それぞれの正体が男同士でありながら、お互いの偽りの姿に恋をしてしまった]というとんでもない事実。
これは一体、どうやって収拾つけるのやら…と見守っていると、予想の遥か斜めをかっ飛んでいった上にあそこへ着地させた展開には感服しました。
もういいよ、私の負けだ!(意味不明)末永くお幸せに!!
クリア後のエンディングにテーマソングが流れたり、了介(メイプレード)のセクシーな変身シーンがカットインで入ったりとなかなか演出が光っていると思いました。
興味があったら変わった、カワイイ魔法少女物を体験してみてください。おすすめな良作です。
制作:小豆クリーニング
(以下のあらすじはふりーむ!の紹介ページよりそのまま引用しました)
■ほん呪!durbbing girls revival fest
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観れば七日後に死が訪れるという噂の「呪いのビデオ」
運悪くそのビデオを観てしまったフリーター、安野鉄五郎。
約束の七日目、安野の日常はゆっくりと崩壊を始める――
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プレイ時間は約30分ほど。
「リング」の貞子と言えば、皆様ご存知「呪いのビデオ」を見ちゃうとテレビから出てくるあの人ですよ。
本作はそんな貞子と同棲(!)するゲームとなっています。
主人公であるしがないフリーター・安野はバイト先のレンタルビデオショップから持ち出した「呪いのビデオ」を運悪く見てしまいます。
しかも、安野君、その呪いのビデオに更に重ね撮りしてしまうという(笑)
店長にビデオを見た者は死ぬと告げられた安野。その後数々の異変が安野に襲い掛かる…という導入部分にすっかり騙されてしまいました。まさかの貞子の正体がアレとは。
「さつきとショーコ」のレビューでも触れましたが、小豆クリーニングさんのゲームの魅力と言ったらやはりグラフィックと演出でしょう。
原作である「リング」を彷彿とさせるようなホラー演出も然ることながら、貞子や成田さんを始めとするキャラクター作りも秀逸です。グラフィックも味がある感じで可愛い。
ハードゴア映画を純愛と言い切る成田さんのキャラが楽しくて、気に入ってます。
………ところで、序盤に一瞬だけ登場したバカップル客は現代アートか何かなのでしょうか。
あまりの禍々しさに腹筋をやられた(笑)
物語の序盤といった感じの第一話。貞子の本当の使命とはいったい何なのか?
■ほん呪!durbbing girls revival fest第二話
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「呪いのビデオ」を観た7日後、
フリーター安野鉄五郎の前に、貞子が現れるが……。
映画小説「リング」の設定をベースに、
しかしもう殆ど別作品になってしまった感のある
青春グラフィティストーリー第2弾。
失われた呪力を取り戻すべく貞子の奮闘。
果たして、貞子は使命を果たすことができるのか?
安野の就職先は決まるのか?
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第二話はプレイ時間が60分とかなり長いです。そしてグラフィックも、半端なく多いです。
今回、貞子がインなんとかさんや某初音●クのコスプレしたり、貞子のサービスショットがあったりとグラフィックを眺めているだけでも楽しい。
作者曰く、この物語のテーマは「人生」なんだそうで、第二話では安野の夢と挫折、人生の世知辛さがガッツリ描写されています。その辺を踏まえても、この話はかなりシリアス成分が強めです。
使命を全うするために、いろいろと動き出す貞子。特訓の成果が出たお陰か能力を手にした貞子、ついに使命を完遂させる時が来たかと思いきや…。しかしなんと安野が遂にやらかしてしまった!なかなかに生々しい話題です。
この辺のネタはかなり人を選ぶかと。(私は下ネタ平気なので無問題)
そして、後半から怒涛のように続く予想斜め上の展開。安野の取ったあの行動には、もう笑うしかなかった。
ラストシーンの演出がとても素晴らしかったです。挿入歌の「ゲンカン」が流れるシーンには胸が熱くなりました。彼らのやっていることはすごくアレなんですが(笑)
とにかく、ラストの半端ない盛り上げ方とグラフィック面の演出は一見の価値あり。
…………しかし、あのオチである。イイハナシカナー?
まあ、何にせよ、安野はよくがんばった。彼にとっての、払った犠牲はかなり大きそうですが。
■ほん呪!durbbing girls revival fest第三話
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3月――安野と貞子が住む緑ヶ丘市では、いま奇妙な事件が頻発していた。
アホの子貞子との愉快な同棲生活、あいかわらず変人しかいないバイト先。変わらぬ日常を謳歌していた安野だが、今回、貞子に、ある異変が……。
「リング」の貞子と同棲するノベルゲーム第3弾。
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いよいよ物語の真核に近づいたきた様な第三話。
しょっぱなから、成田さんのセクシーショットには驚かされました。成田さんカワイイ。
レンタルビデオ店を襲う奇妙な窃盗事件は、やはり貞子関連の謎と関係あるのでしょうか。
安野の想像のように、同じような貞子のコピーが何人もいるのだとしたら、後の展開で新たに別の貞子が登場するのかもしれませんね。
この辺のエピソードは重要な伏線を張っているような感じで、気になりますね。
いやー、何と言っても短髪貞子かわいい!!二話の時点で既に可愛さを発揮していた貞子でしたが、一段と可愛くなって嬉しい。
やはり安野とフラグが立ち始めた貞子ですが、名前を呼ばれたときの安野の反応が面白かった。安野、落ち着け!
ラストからはいまいち不穏な部分を感じ取れませんでしたが、安野の最後のモノローグが意味深ですな…。
貞子の身に何か良くないことが起こるのでしょうか……。
「貞子萌え」を体験したいのなら、是非プレイしてみてください。
![Ray[rei]](http://www.ray-software.net/img/b_Ray.jpg)
ジャンル:枠物語幻想ノベル
制作:Ray [rei]
※一部残酷な描写があります。苦手な方はご注意ください。
出版社を経営する白鳥(プレイヤーキャラ)は、アメリカで社会現象にまでなったベストセラー「MUSE」を日本で翻訳・出版する契約のため、渡米する。
正体不明の覆面作家である「MUSE」の作者「M」は、白鳥の前に姿を現して、こう告げた.
「これから私が語る物語の結末を、悲劇に導いて下さい」
そして、「M」は歌い出す。
王と、奴隷娘と、塔に幽閉された詩人の、奇妙な恋物語を。
ゲームの目的は、いくつかの選択肢を「正しく」選んで、物語の結末を悲劇に導くこと。
枠物語幻想ノベル。
(制作サイトより引用)
プレイキャラは「白鳥千秋(男)」か「白鳥千冬(女)」のうちどちらかを選択することが出来ます。
(男女どちらを選んでもシナリオ自体は変わりません)
内と外、二つ同時に進行する異なる物語。
プレイヤーは語り手である覆面作家・「M」の語る物話を悲劇に導かなければなりません。
物語にはいくつかの分岐点があり、それらを「正しく」選んで結末を見ましょう。
このゲームのタイトルにもなっている魔歌使いとは、「M」の物語に登場する存在なのですが、彼(彼女?)は本当に掴みどころの無く、人を翻弄するのが大好きというヤツで、プレイ中何度も「この野郎…!」と顔面を殴りつけたくなる衝動に襲われることもしばしば(笑)
物語(内側)で起こる大抵の悲劇はだいたいコイツのせいだと言って良いと思う。
(まあ、一概にそうとも言えない所はなくもない感じですが…)
プレイしている内に、悲劇へ導かれるルートはおのずと見えてくるので攻略はそこまで難しくはないです。
まずは、攻略サイトなどを一切見ずに自力で挑戦しましょう。「こっちを選ぶとどうなるんだろう」というワクワクを感じながらやるのがADVの醍醐味だと思うので。
さて、サイトの注意事項にある「残酷な描写」についてですが、物語が起こる背景を鑑みれば覚悟しなければならないくらいの描写だと思うので「ちょっとでも血とか無理!」という人は無理しないほうが良いかも。
私はかなりエグいと思いましたが、ギリシア神話とかだとこういう描写は普通にあるかも?
枠の中の物語を最後まで見届けると、内側の物語はやがて外側の物語にリンクし始めます。
最後に現れる選択肢。白鳥が「M」によって見せられた光景は…。
個人的には、[魔歌使いの意思に抗いまくって迎えた、ハッピーエンド]が好きです。[王様とララちゃんがすごく幸せそうで良いエンドだ(笑)]
真エンドは、なんなんだろうなあ。すごく話が続きそうな終わり方ですね。続編が切実に読みたいです。
兄妹両方で全てプレイし終えると、ゲーム関連書籍の詳しい解説が読めます。細部まで作りこんでいて好感が持てました。
普通に、解説は読むだけで勉強になります(笑)
ギリシア悲劇を下敷きとした、幻想の美しさと残酷さを同時に感じることが出来る作品。お勧めです。
制作:GLOBULE.INFO
ジャンル:短編伝奇風サウンドノベル
※このゲームの推奨年齢は18歳以上です。
18歳未満(高校生含む)の方は閲覧、プレイにご注意ください。
僕は誰? 君は誰? そいつは誰?
今は何時? ここは何処?
始まりは、いつも闇。
(制作サイトより引用)
これは、すごいゲームですよ……!
大抵、いつもフリーゲームをやるときエンディングリストはあんまり見ないのですが、このゲームはエンディングリストを毎エピソード見るごとにチェックすることが必須となります。
こんなに何回もエンディングリストを見返したのは初めてです(笑)
この話は、いつも語り手である「僕」が暗闇の中で目覚めるところから始まります。
途中「僕」が、聞き手になっている「君」に問いかける時に選択肢が発生し、選択によって「僕」や「君」、「そいつ」の配役がガラッと変わります。
一つ一つのエピソードは割と短いですが、ただ読み進めるだけでは「ん?どゆこと?」となるので、毎回エンディングリストをチェックして、各エピソードのキャストと時系列を確認しましょう。
エンディングリストの使い方がこれ程上手い作品はそうそう無いと思います。
エピソードを一つ見終わるたびにEDリストをチェックすると、ノートみたいなデザインのリストにクリックできる箇所が増えたり、ちょっとずつ変化があるのが楽しい。
毎度、エピソードの最後に表示されるキャスト表に「え!?」と驚かされつつ、EDリストのあらすじをチェックして、頭の中で「コレはどういう事なんだ…」とうんうん悩みながら読み進めるのが楽しいプレイの仕方と思われ……(笑)
エンディングリストで話の繋がりがちょっとずつ判明したり、「あ、ひょっとしてこれはあのエピソードと関係が…」っていう風にパズル要素があって面白いです。
作中にほんの少し性描写が含まれますが、詳しい描写は無いので、苦手な人でも大丈夫かと。ほんのちょっと匂わす程度の描写です。
最後のエピソードを読み終わった瞬間の、目の前がはっと明るくなるような読後感が半端なかったです。「あ、そういう事だったんだ」というような感じで。
すごく面白い試みを感じる良作ゲームでした。おすすめ。
制作サイトには「ピュアな青春学園ものです!」と紹介されているのですが…
青春とか、ピュアな学園もの、という言葉もあながち間違ってはいません。確かにそういうゲームなんです。
まさかの[(主人公と一人を除いた)登場人物全員が宇宙人]とは…
もはや普通の学園生活じゃない(笑)
日本のサブカルチャーは既に[宇宙人]をとりこにしてしまうほどの域に達していたのか…!
オタク文化恐るべし!(笑)
ストーリー全体がコメディタッチで、明るい雰囲気なのですが、主人公・南くんの抱える事情は苦悩に満ちています。
南くんの問題は解決していないのですが、彼にとっては周りの仲間達との交流で心に救いを得た感じで良い終わり方でした。
ルームメイトの芦屋くんが良いキャラしてますね。周りは変な人ばっかりだけど、南くんの学園生活はなかなか楽しそうです。
■きみにファーストエイド2
南くんの過去が明かされる話。前作よりもシリアスさが増しています。
サイトの「今回こそシリアス路線ガチピュアな友情ストーリー!」という一文に(前回がアレだったので)、
「どうせエイプリルフールだし嘘なんだろ、今回もギャグなんだろうなHEHEHE」とプレイした結果、
ものの見事に予想を裏切られました。
南くんも上杉くんも、きっとどちらとも悪くないのでしょう。
だからこそ、上杉くんのセリフには悲しくなりました。
上杉くんも悪い奴じゃないんだろうけど。二人が和解できる日は来るんでしょうか…
しかしオサムくんや家元たちが良い人達過ぎる。
南くん良かったね(宇宙人ばっかだけど)良い人達に恵まれて。
本編がシリアスだった分、番外編はギャグが多いです。新キャラが登場するのですが、しょっぱなからアレには盛大に吹いた。
そして新たに現れるもう一人の[宇宙人]。ていうか、お前もかよ! [この銀河の宇宙人はどんだけ日本のオタクに縁があるのでしょう(笑)]
エイプリルフールにとても楽しませていただいたゲーム二本。おすすめです。
ジャンル:ノスタルジック・ショートショート
制作:Sixteenth_Moon
語り手である「わたくし」(女性)と、足だけ残された、とある少女の石像との邂逅の話。
作者曰くこの話は「無機物百合」だそうで、興味が涌いたので思い切ってプレイ。
文章の上手さもさることながら、演出が良いな、と思いました。
巧みな文章の中に終始「わたくし」の、掴みどころの無い狂気が潜んでいるようで読んでてドキドキしたのですが、極めつけは最後のアレで背筋に寒いものが…
ラストの演出が秀逸です。やはりプレイ後の、[変化するタイトル画面]が全てを物語ってますね。
こういう話、結構好きだったりします(笑)
短い話の中に、コレだけの迫力を生み出せるのはすごいなあ。興味を持ったなら、是非。
ふりーむ!の「うつくしいあし」ダウンロードページはこちら。
プロフィール
気ままに、好きなゲームのレビューを書いております。主にフリーゲーム中心。
女性向け(乙女・BLゲーム)の感想も扱うのでご注意ください。
あと、一応ネタバレには白文字で配慮しております。
時々、年齢制限があるコンテンツを紹介することもあります。
18歳未満の方(高校生含む)は閲覧にお気をつけください。