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マネキネコ(ゲームレビュー)

同人フリーゲームのレビューをしております。 たまに、アニメなどの話題も。

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制作:LUXE
ジャンル:ADV風ビジュアルノベルゲーム

対象年齢18歳以上推奨


がむしゃらに走り続けていればいつかはあんたの背中に縋れるような気がしていた
 ―――そんな夢を見ていてもいいような歳じゃないってのに。
 
そして俺はあんたと離れたこの雨の止まない国で、あんたの面影を持った男に会った。


(制作サイトより引用)



ゲームの雰囲気とグラフィックに惹かれてプレイしました。
なかなか面白い作品だったので、ちょこっとレビュー。


本作はLiveMakerで作られているため、アニメーション効果の演出が生かされており、ゲームスタート直後、すぐに引き込まれました。
グラフィック、BGM含め全てが作品に合っていて、雰囲気を壊さずに物語を盛り上げる役目を十分果たしています。

個人的に、男性キャラの目つきと喉仏の描きかたが色っぽくて良いな、と思いました。


傭兵の主人公・ゲルブが敵国で作戦を失敗し、その後警察官・フラウムの自宅に連れて行かれ、フラウムによって『一ヶ月間の監視』という名目で二人の共同生活が始まる……というところから物語は始まります。
 
死と隣り合わせ、が当たり前だったゲルブがフラウムと過ごす、平和で穏やかな時間。
そんな日常の中で、ゲルブは次第にフラウムに対して奇妙な親近感と不信感を抱くのですが…


そもそも、敵国の兵士でさらに暗殺犯であるゲルブが、警察の自宅に軟禁されるという状況の時点ですでにおかしいのですが、後半の展開とEXTRAのfragmentsでその謎と違和感が解き明かされ、なるほど~と感じました。

フラウムはゲルブと出会ってすぐの時から、警察官という立場でありながらも、なぜか兵士のゲルブに対して強い執着心を見せる理由はなんとなく予想が出来るのですが、彼の気持ちは純粋で一途過ぎると同時に冷酷さと狡猾さも伴っているようで、見ていてハラハラします。


ゲルブは自身の境遇と過去が理由で彼の上官・ジャッロに従順で、さらに恩を感じているのですが、心の底ではジャッロのことを強く想っています。
対するジャッロは、ゲルブのことを他の兵士と同じように駒のように扱うことに躊躇せず、ゲルブの望みは叶えてもそれだけで、彼の気持ちに応えようとはしません。

そんな彼がゲルブを失って初めて、ゲルブが彼にとって大きな存在だったことに気付く心情がEXTRAのシナリオで判明するのですが、読んでいて切なくなりました。


フラウムとの交流の中で、ジャッロとの綺麗な思い出に縛り付けられるかつての自分を見つめる、ゲルブの心情描写がとても上手く、ラストの見事な〆が良かった。

物語のラストで、ゲルブがジャッロを追いかけていた過去と決別して、前向きにフラウムと歩むことを決めるシーンはシナリオおよび演出どちらも見ごたえアリ。

fragmentsでは、全体的にジャッロの話が切なすぎる。


そして、フラウム視点。
今まで求めて病まないものを彼は手に入れましたが…。最後の一文に、ぞくっときました。


シリアスで切ない、独特の雰囲気を持つBLゲーム。大人の方で、興味をもったなら是非。

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