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マネキネコ(ゲームレビュー)

同人フリーゲームのレビューをしております。 たまに、アニメなどの話題も。

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制作:冬のいもうと
ジャンル:人外バトルBLノベル ※推奨年齢 15歳以上(高校生~)



兄と二人で移ってきた新天地
永遠に続くと信じていた騒がしくも穏やかな日々は、邂逅により崩壊する。

変わり果てた幼なじみ、若者が消えるという謎の噂、自身の血に潜む底知れぬ闇。
跳梁跋扈する人外集団とヴァイセ・フラウの口付けを受けた死なずの王。

「子どものころから決めてたんだよ。自分の世界は自分で守る、例え危機が訪れたとしても、よそから来た勇者様に全てを押し付けるような真似はしないって」

極熱の中でも死なない火蜥蜴のように、オレはこの地獄の中で、大切なものを守ることが出来るだろうか。

――とって食われる生き物でも、その運命に抗う自由はある。


(ふりーむ! の紹介ページより引用)

バトル物でBLという組み合わせは、今ではもう既に珍しくないと思うのですが、最初にこのゲームと出会った時には、ありそうでなかった、このコンセプトに少なからず驚いたものです。
BLとバトル、このどちらの要素も損なわれる事無く描かれた濃密な世界観に浸れる、今でも本当に面白いと思える作品です。


以下、感想などをつらつらと。


拍手[2回]

本編に登場する選択肢も少なく、ルートへの到達法も分かり易いため攻略は難しくないのですが、唯一欠点を挙げるとすればグッドへの道筋が明らか過ぎるため、逆にバッドエンドを見ることが難しくなることでしょうか。

正直、グッドを迎えた後にバッドを見ると気持ちが沈むので…。既読スキップ機能があるので楽にプレイできますが。
それを除けば、システムもおよそ完備されているので言うことナシ。


雰囲気に非常に合っているBGMやグラフィック演出がゲーム全体を盛り上げていて、ストーリー序盤ですぐに惹きこまれ、気づけば徹夜でプレイしてしまいました(笑)
一度読むとハマってしまうタイプの方は、夜中に読むのは危険なので気をつけましょう。

何と言っても、この作品の主人公・仁介がカッコいい!
信念が真っ直ぐで器も大きく、男気溢れる彼が物語をぐいぐい引っ張っていくため、こちらも気持ちよく物語を一気に読み進めることができました。


攻略対象は再会したクールな幼馴染・七里、破天荒な兄・鴇也、人外集団カッツェンヴァイトの主・バルドの三人。
read meに作者お勧め攻略順が載っていたので、七里→鴇也→バルドの順にプレイさせて頂きました。(バルドはルート制限有り)

攻略順にプレイすると、ルートを読み進めるごとに伏線が一つ一つ解き明かされるシナリオの面白さが引き立ちます。
ED数は3つのルートそれぞれにグッドとバッド一つずつ、共通バッド一つの計7つ。


攻略対象の3つのルート全てが独立した違う物語になっており、ルートによっては登場人物たちの関係や結末が大きく異なるものもあります。
どのルートも共通して、主人公達とカッツェンヴァイトの鬼達との激しい戦いがじっくり描かれていきます。

血煙あがる様子が目に浮かぶほどに濃く、スリリングな戦闘描写と、平和な日常のギャップの書き方が上手いと感じました。


本作の作者の、舌を巻いてしまう程上手い文章には、終始感心してしまいます。人によっては、とっつきにくいと感じられる書き方の文かもしれませんが、私は豊かなボキャブラリーによって紡がれる文章がすっかり気に入ってしまいました。

敵キャラを含め、キャラクター達が一人一人しっかりと描写されており、どれも魅力的なキャラばかりで愛着が湧きます。

鴇也の仁介に対する、愛情が篭っていながらもやはり傍若無人な態度と、どこか捻くれた言い方がイイ。
下ネタを惜しげもなくばんばん放出する兄貴に毎度、鋭い切り口のツッコミをかます仁介ら久藤兄弟の漫才会話が読んでて楽しい。


七里ルートでは、[彼が戦いから逃げ出しそうになりながらも、泣きながら仁介を助けに駆けつけるシーン]が熱く感動的で、印象深いです。
また、七里の意外な一面にも驚かされましたが、それよりも鴇也の(うっかり他のキャラを凌ぐ程インパクトのある)[度の過ぎたブラコンから生じたヤンデレな本性]にはもっと驚かされてしまいました…。
しかしこの兄貴、他キャラルートでの方がイキイキしているような気が。
暴走しているという意味で


敵方のジキスムントとロザリンド、バルドの臣下二人のコンビも好きです。どうでもいいのですが、バルドのロザリンドに対する「フロイライン」呼びになぜかきゅんとします。
あと、カッツェンヴァイトの主要三人の関係にまつわるエピソードが好きですね。この二人には(無理だろうけど)幸せになって欲しかったよ……!

バルドルートの終盤のシーンは感動的で、読みながら目頭が熱くなりました。このルートの仁介は、実に男前で素敵です。


「燃え」と「萌え」を両立するBL&バトルサウンドノベル。
熱いバトル物、もしくは伝奇物が好きな方にもお勧めできる作品だと思います。興味を持った方は是非プレイしてみてください!

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気ままに、好きなゲームのレビューを書いております。主にフリーゲーム中心。
女性向け(乙女・BLゲーム)の感想も扱うのでご注意ください。
あと、一応ネタバレには白文字で配慮しております。
時々、年齢制限があるコンテンツを紹介することもあります。
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